1: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:02:11 ID:Q2CqBFy1g(主)



勝手に語ってく



2: 名無しさん 2014/04/25(金)00:02:54 ID:bCW8csx0o



どうぞ



4: 名無しさん 2014/04/25(金)00:03:12 ID:QRrbD3cuf



(この人 何才…)





8: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:07:41 ID:Q2CqBFy1g(主)



俺は今オサーンだ

何となく書き込んでみただけだから歳はスルーしろ



俺と嫁は高校の時からの付き合いだった

付き合ったキッカケは同じ委員会に所属したこと

高校の文化祭で、俺と嫁は同じ仕事をした

準備から事後まで、約1カ月間同じ作業をして、いつの間にか俺が嫁に惚れ、告白して付き合った

付き合ってから、俺と嫁はずっと一緒だった

昼休みも、放課後も、休みの日もずっと一緒だった

それが自然だったし、何よりも幸せだった

もちろん嫁も毎日笑ってたし、幸せだと言ってた




9: 名無しさん 2014/04/25(金)00:10:47 ID:v0YJkFj3A




何故2が全角で3が半角なのか



10: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:12:18 ID:Q2CqBFy1g(主)



スレタイはただのミスだ

気にするな




高校卒業して、俺と嫁は就職した

就職して1年後、仕事にも慣れたころ、俺は嫁にプロポーズした

嫁は泣きながら喜び、頷いてくれた

そして両親への挨拶をした

といっても、既に俺達は家族ぐるみの付き合いをしていた

何しろ高校の時から付き合ってたし、俺の両親は嫁に、嫁の両親は俺に、本当によくしてくれた

だから結婚することをそれぞれの両親に言った時も、ようやくか!といった感じで祝福してくれた

そして俺達は夫婦になった

当時、それぞれ19歳だった



13: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:16:17 ID:Q2CqBFy1g(主)



結婚してからは本当に幸せだった

色んなところに行ったし、色んな思い出を作った

家でも一緒に料理したり、買い物に行ったりした

子供は中々出来なかったけど、1年後には長男を授かった

二人で一生懸命名前を考えて、俺は嫁と息子を一生かけて幸せにしようと心に決めた

嫁は息子を授かって退職した

家で俺が帰って来るのを待ちたいと言っていた

家のことは自分が守るからと仕事に向かう俺を励ましてくれた

俺はその時、嫁と結婚したことを心から幸運に思った

こんなにも自分のことを考えてくれていることに感謝した



16: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:21:10 ID:Q2CqBFy1g(主)



それから、俺は仕事に没頭した

自分で言うのも何だが、俺は会社ではかなり仕事が出来る方だったと自負してる

若かったけど、会社の企画を任されたりもした

会社でも信用は高かったし、色んな人が俺をサポートしてくれた

だから俺もそれにこたえようと必死に頑張った

おかげで仕事は凄まじく忙しかった

出張、残業は当たり前

休みでも急な呼び出しがあればすぐに出て行った

もちろんその分給料はかなりよかった

でも、俺は家に帰って寝て、朝また仕事に向かうだけの毎日だった



そしていつしか、俺と嫁は会話をしなくなった

家にいるのはホントに僅かだったし、俺は家ではクタクタになって眠ることが多かった

嫁はそんな俺を色々サポートをしてくれた

けど、やはり話す時間はほとんどなくて、家はいつも暗かった



19: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:27:40 ID:Q2CqBFy1g(主)



それから数年後、ある休みの日、俺は荷物の整理をしていて、結婚式の写真を久しぶりに見た

思えばこの時、最後にマイクで大声で「一生幸せにします!!」なんて恥ずかしいこと叫んだなって思い出し笑いをした



それ時、ふと我に返って家の中を見てみた

綺麗に片付いている部屋

だけど、そこは家庭ではなかった

友達と遊びに行き、俺が休みなのに顔も合わせない息子

まるで俺から逃げるかのように家事をし、終われば何も言わずに買い物に出かける嫁

もう、色々グチャグチャだった

考えてみれば、その時嫁とは夜の営みも一切なかった

これは本当に自分が思い描いた家庭なのか

これで一生幸せにしているというのか

そんな想いが込み上げてきた



20: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:31:28 ID:Q2CqBFy1g(主)



次の仕事の日、俺は会社の上司に転属願を出した

そこはそれまでの部署から比べると、給料は圧倒的に低いところだった

だが、その分残業や出張が少ない部署だった

上司からは止められたが、俺はそれを押し切ってその部署に異動させてもらった

そして異動が決まった日、いつもより早く家に帰った

息子は俺の実家に泊まりにいかせていた

俺が早く帰って来たことに、嫁は驚いていた

そんな嫁にシャンパンを買い、久々に二人きりでゆっくりとした食事をしようと思ってた



22: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:38:25 ID:Q2CqBFy1g(主)



しかし、いざ嫁と食事をしてみたものの、すでに数年間ろくに会話もしていない関係だった

いきなりスラスラと話すことは出来なかった

重い沈黙の中、俺と嫁は黙々と目の前のご飯を食べた

その重苦しい空気が、その時の俺と嫁の関係を物語ってるような気がした

でも、それじゃダメだと自分を奮い立たせた

そして、嫁に部署が異動したことを告げた

最初は嫁もふーん程度の反応で、一切興味を示していなかった

それどころか、俺と目を合わせようとしていなかった

その時、たぶん俺はただの同居人として捉えられていたのかもしれない

それでも俺は話した

そして、これまでの自分を謝罪した

〇これまで、自分は家族を蔑ろにし過ぎた

〇家族のためと思い働いていたけど、それは自分の自己満足だった

〇お前と息子には、本当に寂しい思いをさせてしまった

〇これからは家にいる時間を増やして、これまで過ごすはずだった家族としての時間を増やしていく

〇だから、もう一度俺を家族として、夫として認めてほしい

そう言った後、嫁はポカンとしていた

かと思えば、その場で箸を持ったまま泣き出した



24: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:43:24 ID:Q2CqBFy1g(主)



それから俺は出来るだけ早く会社を退社し、家に直行するようになった

最初の方は、俺が早く帰ると家の生活サイクルが狂うようで、なんか色々嫁が慌てていた

もちろん息子は動揺していた

それでも、しばらくすると俺が家にいる生活にも慣れ始めた



そして、俺の家には笑い声が増えていった

顔を合わせなかった息子は、今日学校で何があったか俺に楽しそうに話し、嫁はテレビでこんな話を聞いたと自慢げに語って来た

俺はそれが嬉しくて、笑顔で話を聞いた

嫁と寝室で寝る時、嫁に言った

「これからは、嫁を本当の意味で幸せにする。愛してるよ」

嫁は泣きながら、私も愛してると返した

そして、俺と嫁は息子に気付かれないように注意しながら、毎晩のように愛し合った



28: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)00:51:44 ID:Q2CqBFy1g(主)



こうして俺の家族は、なんとか持ち直した



そんな時、嫁が買い物に行った後、家で荷物整理をしていた時、とあるスケジュール帳を見つけた

見たことがなかったものだったから、パラパラと中をめくってみた

嫁の字で色々書かれていて、それは嫁のスケジュール帳だと分かった

そしてその中に、とある単語が日付の横に書かれていた



ハートで囲まれた、Kという文字



それが、週に数回程書かれていた

それはちょうど、俺が仕事に没頭していた時期

俺は、瞬時に理解した

嫁が、不倫をしていたことを



30: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)01:00:34 ID:Q2CqBFy1g(主)



俺は怒り狂った

嫁が帰ってきてから、問い詰めようと思った

だけど、考えてみれば俺が嫁を寂しくさせていたことは事実だったし、当時は嫁との夜の生活は全くなかった

寂しさのあまり、他の男に走るっても仕方がないのかもしれない

そんな風に思えてきた

そしてスケジュール帳は何冊もあったが、ある日を境にKという文字は書かれなくなっていた

それは、ちょうど俺が異動した時期

その月のスケジュール帳には、途中までKという文字が書かれていたが、途中からはKに×印が付けられ、それ以降Kという文字は書かれていなかった



だから俺は、それを密かに元の場所に戻した

そして、見なかったことにした



33: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)01:05:43 ID:Q2CqBFy1g(主)



もちろん完全に忘れることは出来なかった

それから、俺はしばらくEDとなった

その時嫁とは毎晩関係があったから、嫁は凄く心配していた

俺は仕事で疲れてるだけだからと説明した

嫁は、俺の体を色々と気遣い始めた

過去の不倫を知られているとは、夢にも思わなかったようだ

俺は必死に忘れようとした

だけど、どうしても嫁の体を見ると思い出してしまった

その度に心がざわつき、途中吐いてしまうこともあった

地獄のような日々だった



それでも、しばらくしたら徐々に落ち着き、EDも直った

そして俺は、それを墓場まで持っていこうと思った



34: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)01:12:25 ID:Q2CqBFy1g(主)



それから月日が流れ、息子が高校を卒業した後、公務員試験に合格した

それは他県の公務員であり、それを期に一人暮らしをすることになった

引っ越しも終わり、最後に豪勢な食事をして息子を見送った

その日の夜、家は久しぶりに俺と嫁だけになった

何だか寂しくなったね、と、嫁は言った

そうだね、と、俺は返した

そして、嫁に言った



息子も一人立ちをした

これまでの人生は、君のおかげで素晴らしいものだった

一度忘れていた家族の大切さも、君のおかげで思い出すことができた

自分にとって、君はかけがえのない大切な人だ

本当に愛しているよ



そしたら、嫁は泣き始めた

俺は嫁の体をさすり、なだめようとした

でも嫁は、その場で急に土下座するように座ってしまった

そして、「私に、あなたからそんなことを言われる資格はない」と言い出した

俺はその時、嫌な予感がした

嫁に止めるように言おうとしたが、その前に嫁が言った

「私は、過去にあなたを裏切り不倫をしました」



35: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)01:18:41 ID:Q2CqBFy1g(主)



聞きたくない言葉だった

思い出したくもないことだった

でも、嫁は自ら話し出した

〇不倫は、前の職場の上司だったこと

〇向こうは遊びのようだったが、自分は本気で相手にホレこんでいたこと

〇あなたと離婚して、相手と添い遂げようとまで思っていたこと

〇しかし、あなたが異動を期に変わり、忘れていたあなたへの想いが溢れ、その人物と別れたこと

〇本当は言うつもりだったが、あまりに幸せな日々だったため、それが失われるのが怖くて言えなかったこと

〇言えないことで、ずっと罪悪感を抱えていたこと

嫁は泣きながら言っていた

そして、ずっと言えなかったことを謝罪した

でも俺は知っていた

だから泣きながら謝る嫁に、「知ってたよ」と言った

嫁は驚いた顔になったが、俺は「全部知ってた」とだけ言った

そしたら、嫁は更に泣き始めた

そしてしばらく、家の中は嫁の泣き声だけになった



37: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)01:31:44 ID:Q2CqBFy1g(主)



それから俺と嫁は話し合った

これからどうしていくのか

これからどうすべきなのか

話し合った結果、俺と嫁は離婚することになった

もちろん俺の本意ではない

ただ、ここまで話した嫁の覚悟を考えれば、一度きちんとしたけじめをつける必要があると思った

両親には相談しなかった

すれば反対されただろうから、事後報告することにした



次の日の夜、用意した離婚届をテーブルの上に出した

まずは俺が名前を書くことにした

そしたら、これまでの嫁との生活が走馬灯のように頭を過った



高校の時、照れながら告白したこと

卒業式の日に、同級生にからかわれながら写真を撮ったこと

就職祝いを一緒にしたこと

プロポーズの時に噛んでしまったこと

披露宴の翌日に行った新婚旅行で、二日酔いでダウンしていたこと

妊娠したことを知り、家で飛び跳ねて喜んだこと

名前を考える時、二人で姓名判断の本を見ながら決めたこと

嫁が出産をした時に、我が子を抱きかかえた時のこと



色んな思い出が頭をめぐり、目からは涙が溢れてきた

俺と嫁は、泣きながら離婚届に名前を書いた

二人の字は奮えていた

そして翌日、一緒に市役所に提出した



40: 夫◆oI0xyLnDLVxx 2014/04/25(金)01:42:17 ID:Q2CqBFy1g(主)



こうして俺と嫁の23年間は終わった

それぞれの実家に話した時はかなりもめたが、最後には理解してくれた

息子にも電話で言った

息子は、「子供じゃないんだから、二人で決めたことに口出しするつもりはないよ」と言っていた



そして今は、俺は一人になった家で生活していて、嫁は、じゃないな

元嫁は、アパートを借りて暮らしている

しかし、一度離婚して、意外にも色々とスッキリした面があった

俺も心に抱えていたものが、こうして筋を通すことで、消えてしまったのかもしれない

離婚したと言っても、元嫁とは連絡を取っている

というより、たまに元嫁が家に来て、ご飯を作ったり掃除したりして帰ってる

何だか昔に戻ったような新鮮な気分だ



今度元嫁と出かける予定だ

再婚するかは分からない

でも、俺と嫁の23年間は一度リセットされたから、もしかしたら今が新しい1年目なのかもしれない

もしそうなったら、もう一度報告しに来る



ここまで黙って聞いてくれてありがとう



41: 名無しさん 2014/04/25(金)01:43:46 ID:CYcJBeSx6



>>1が今何歳で子供が何歳かも分からんが

一生懸命に生きてる>>1は美しい

幸せになって欲しい



43: 名無しさん 2014/04/25(金)01:44:07 ID:bCW8csx0o



>>1

お疲れ様でした。

これがいい区切りとなって、また新たな一歩を踏み出せると信じてるぞ



44: 名無しさん 2014/04/25(金)01:45:43 ID:VdZUQ5v7P



ちょっとして復縁するやろ

次はちゃんと幸せになってな



55: 名無しさん 2014/04/25(金)09:01:16 ID:MYeKMKLAe



とても素敵な人だ。



これから結婚をしようとしてる俺にはかなり胸に心に響いた。



引用元: ・俺と嫁の23年間